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2007年8月21日 (火)

朝青龍問題

朝青龍の問題がこじれそうな情勢にある。私は相撲に関してはテレビで観る程度の、まあ「普通に関心のある人」であると思うが今回の騒動については少々気になっており、新聞やテレビ、雑誌、ネットから得た情報から判断して、相撲協会と親方にもう少し「大人の対応」が必要ではないかという思いがある。

今回、朝青龍が2場所出場停止、謹慎処分となったのは、直接的には、ケガを理由に夏巡業を休んでいながら、無断でモンゴルに帰り、しかもサッカーのチャリティゲームに出場したことが理由で、それに過去何度となく繰り返した「無断帰国」に対するペナルティの意味もあったという。

だが過去の無断帰国については、どうも相撲協会も親方も黙認していた節があり、厳しく注意したり、厳正に処分をしたとは思えない。如何な「腕白小僧」朝青龍といえど、協会や親方から繰り返し注意され、或いは何らかの処分を受ければ、行動を正しただろうと思うのだが、一人横綱に対する配慮からか協会も親方も口が酸っぱくなるほど注意したとは思えない。また現役時代大関が最高位であった親方には、自分を超えた朝青龍に対する遠慮があったのだろうか。いずれにせよ、黙認していたのが事実であるならば、それを今さら蒸し返すというのはフェアではないだろう。

どのような経緯か、協会から何らかの注意が繰り返しあったのか、或いはそんなものはなしで朝青龍が自分で直したのかは知らないが、一時期問題になった左手で手刀を切るという行動を、今、朝青龍は取らない。まるで、子供のしつけの話のようだが、そうした変化(改善)をよく見ていれば、無断帰国の問題も是正は可能だったのではないだろうか。だが、協会/親方サイドの及び腰は、朝青龍が一人横綱である間は変わることがなかった。

それ白鵬が横綱に昇進すると、まるでこの時を待っていたとばかりに厳罰を決定する。ある意味、分かりやすいといえばこれほど分かりやすい対応もないだろう。だが、そこには日本相撲協会という、「国技」をあずかる組織としての態度に毅然とした一貫性が見えない。過去における自分たちの弱腰に対する反省がない。

それと専門家である複数の医師が、診断は異なるとはいえ、症状を確認した今、病気療養を希望する本人の意思を無視して、謹慎を続けさせるのは法的にも、人道的にも問題があるのではないだろうか。なにも朝青龍を甘やかしていいというのではない。今回の騒動に対して相撲協会は「2場所出場停止」を決定し、謹慎を命じた。既に朝青龍はその指示に従い、3週間を自宅で過ごしている。だが今のままではたして処分明けの来年初場所に、朝青龍が土俵に立てるかといったら、まず難しいだろう。また、朝青龍の病気が一部に言われているように「仮病」であったにしても、これから4ヶ月以上の猶予があるのだから、「その間に心身ともに治療に専念し、来年1月には土俵に戻ってこい」というのが「大人の対応」だと考える。即ち、その間には、新横綱白鵬もさらに力をつけるだろうし、朝青龍が心身ともに万全な状態で土俵に立てば、それこそが長い目で見た「相撲道の発展」につながる、それが「大人の対応」の意だ。

また、帰国を許可することが甘やかしでないというのは、土俵に戻ってきたとき、周囲から朝青龍に注がれる視線は、これまでどんな相撲取りも経験したことのない厳しいものとなるであろうからである。

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