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2007年12月18日 (火)

誤解じゃないぞ:自民党の公約

福田首相が、選挙中自民党が配布したビラに誤解を招くような内容があったと“陳謝”したらしい。

が、あれは誤解ではない。国民の誰もが「自民党は年金問題を解決する決意だ」と正しく解釈したはずだ。

今回の「誤解を招く内容があったことについてお詫び申し上げる」という福田首相の論法がまかり通るなら、元々疑いの目で見られていた“政治家の公約”など誰一人として信用しなくなる。後でいくらでも反古にできるなら、振り出し放題の空手形と同じで、そこに書かれている金額など何の意味もない。

当時の安倍首相が5000万件の「宙に浮いた年金問題」を最後の1件まで解明すると言った時、それが極めて困難なことであることは誰もが感じていたことである。それでもやると言う以上は、この問題の解決に進退をかける覚悟なんだなと、ナイーブな一国民(=私)は多少期待もしたのだが、福田首相になってから、厚生労働大臣の鼻息ばかりが荒くて、肝心の総理大臣の覚悟といったものが薄らいできた印象があった。

案の定、ここにきて「公約違反などという大げさなものじゃない」とか、「みんなが公約違反だと決めつけている時に、説明したって意味がない」的発言があり、とうとう膏薬公約の張り替えと相成った。

幸いなのか私の場合、年金の受給まではまだ間があるので、来年の10月頃までには届くという社会保険庁からの通知を待った上で対応しようと思っているが、既に受給資格を得ている人たちや近々資格を得るという人たちは気が気ではないだろう。

まるで評論家のような首相の暢気な発言は、元々この人に感じていた「一般国民の心情とは程遠い人間だ」という思いをさらに強めるものだ。元防衛庁長官/防衛大臣の接待疑惑では、一人あたり数万円もする料亭での会食を「政治家なら普通のことだ」と言ってのける人に、年百万、二百万程度の年金であたふたとする庶民の気持ちなど到底理解できないのだろう。

先頃発行された「首相官邸メールマガジン」では、「年金記録ひとつひとつが国民の皆さんひとりひとりの生活に直結するものであるという、ごくあたりまえの意識がなぜ持てなかったのか、まことに残念です」と社会保険庁の対応を非難した首相だが、そっくりそのまま同じ科白を首相に向けて送り返したい。もっとも、この文自体読めば読むほど、行政府の最高責任者として当然感じるべき憤りといったもののない“時候の挨拶”程度の意味しか感じられない。

トップに立つ者は大局を見る目も必要だが、細部に気づく感性も失ってはならない。

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