« 「別に」:ジミー・ペイジと沢尻エリカの場合 | トップページ | 農薬入り餃子 »

2008年1月31日 (木)

「つなぎ法案」撤回

ガソリン税の暫定税率の期限を延長するいわゆる「つなぎ法案」を与党が撤回した。

衆参両院議長の斡旋案に従った結果とのことだ。その案とは、期限延長を含む予算関連法案の年度内の成立を事実上担保する代わりに、つなぎ法案は取り下げるという内容で、これを与野党が受け入れたのである。

言ってみれば、「期限を守って、国会で十分議論しろ」という当たり前の内容と言えなくもない。ただ議長斡旋案では、税率の見直しや道路特定財源のあり方についても議論の対象として排除しておらず、野党側としてはそこを大義名分に今回は矛を収めたようだ。

今回のやり取りでも感じたことだが、とにかく政治というのは分かりにくい。無論、一つの国家の在り様にかかわることだから簡単でないことは当然だが、難しいのと分かりにくいのとは別のことであり、分かりにくいのは政治家が分かりやすくしようとしていないから、或いは意図的に分かりにくくしているからとしか思えない。

この道路の問題は、「この国にこれ以上の道路が本当に必要か」というところから始めるのが本来の議論の進め方だが、与党は「必要だ」、野党は「反対」の一点張り同士では議論の進みようがない。

因みに主要国の道路舗装率は以下のようになっている。集計年度にばらつきはあるが、概ね2000~2003年の間である。(環境省『環境統計集』より)

  1. 英国       100.0%
  2. フランス     100.0%
  3. ドイツ       100.0%
  4. 中国        79.5%
  5. 日本        77.7%
  6. 韓国        76.8%
  7. ロシア       67.4%
  8. アメリカ      58.8%
  9. サウジアラビア  29.9%

この数字を見ると日本の舗装率は決して高くないように思えるが、次の数字を見ていただきたい。

  1. 日本       3.12km
  2. 英国       2.55km
  3. フランス     1.62km
  4. 韓国       0.98km
  5. アメリカ     0.66km
  6. ドイツ       0.65km
  7. 中国       0.19km
  8. サウジアラビア 0.07km
  9. ロシア      0.03km

これは国土1km2当たりの道路延長で、日本はここに挙げた国の中では第1位であり、環境省の統計を見ても日本を超えているのはベルギー(4.91km)とシンガポール(4.65km)だけである。つまり日本は国土に占める道路の割合がきわめて高いということになる。さらに、人口1人当たりの道路延長というのを計算してみた。

  1. ドイツ      0.027km
  2. アメリカ      0.023km
  3. フランス     0.015km
  4. 英国       0.010km
  5. 日本       0.009km
  6. サウジアラビア 0.009km
  7. ロシア      0.004km
  8. 韓国       0.002km
  9. 中国       0.001km

トップのドイツで日本の3倍、イギリス、サウジアラビアとはほぼ同じである。こうして見ると、今後も道路整備は必要だろうが、10年間で60兆円近くもの莫大な金をつぎ込むほどに大慌てで実施する必要はないのではないだろうか。皆さんはどう思われるだろう。

|

« 「別に」:ジミー・ペイジと沢尻エリカの場合 | トップページ | 農薬入り餃子 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/220529/17908229

この記事へのトラックバック一覧です: 「つなぎ法案」撤回:

» 道路特定財源のインチキ [1喝たぬき]
 ガソリン税の暫定税率延長問題を各報道機関が問題にしているが、無視されている問題 [続きを読む]

受信: 2008年1月31日 (木) 13時02分

« 「別に」:ジミー・ペイジと沢尻エリカの場合 | トップページ | 農薬入り餃子 »