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2008年4月20日 (日)

善光寺と長野県警の決断

日本国内における北京五輪聖火リレーの出発地点に決まっていた長野県善光寺が一昨日(08年4月18日)辞退を決めた。

同寺の公式サイトには、

4月26日に善光寺境内で開催される予定だった「北京2008オリンピック聖火リレー〈長野〉」の出発式について、4月18日、諸般の事情により会場提供を辞退させていただくこととし、同日、聖火リレー長野市実行委員会へその旨申し入れました。

との発表が掲載されている。また記者会見で、善光寺の住職はチベット問題も辞退の理由であると述べた。

聖火リレーの直接的関係者から為された国内最初の抗議といえるだろう。善光寺には決定を支持する電話が多くかかってきている一方で、国宝の本堂にスプレーペイントが吹きかけられる事件も起きた。関係者には警戒を厳にしてほしいと思う。

また長野県警は、あの青ジャージーの「聖火防衛隊」による護衛について、必要ないとして拒否した。また町村官房長官も日本は法治国家であり「他国の力を借りなければならない治安状況にはない」と拒否する姿勢を明確にした。当然であろう。

彼らが注目を集めたのはロンドンでの聖火リレーで、反対派がリレーを妨害しようとした時のことだった。あの出来事以降、マスメディアが彼らの素性を調べ、中国の武装警察官だとの報道が為されたが、直後に中国側が警察学校の生徒で志願した者たちであると発表した。が、私にはこの発表が、事態の意外な方向への進展に大慌てで行なった弁解で、はたして彼らが本当に警察学校の生徒かも疑わしいと見ている。

イギリスが(またフランスも)なぜ「聖火防衛隊」の入国を認めたのかは定かでない。ただ、事前に彼らが警察の関係者だと分かっていたら、両国とも入国を拒否したのではないかと思う。中国が事前に彼らの身元をきちんと開示していたか。或いはそうした情報をうやむやないし偽って関係国に伝えていなかったか。その辺りの事情によっては、これは「国家主権の侵害」にも関係しかねない問題である。

「聖火防衛隊」について、IOCは「聖火リレーの伴走チームは開催国から派遣されるのが常」であり、まったく問題ないとしているが、「伴走チーム」と「防衛隊」とはまったく別物である。伴走チームは聖火が消えた場合など不慮の事態に備える「聖火のお守役」であるのに対し、「防衛隊」は警護までもその守備範囲に含めている。そうでなければ警察学校の文武両道にすぐれた優秀な生徒など派遣する必要はないはずだ。だが「警護」の役目は通常(即ち従来より)地元の警察が担うものであった。

「聖火防衛隊」の各国における評判は、抗議行動の激化と共に悪化する一方のようだ。最初に彼らの「被害」を受けたのはイギリスだが、ロンドン五輪組織委員会委員長であり、かつてイギリス陸上競技界の大スターだったセバスチャン・コー卿は、「私は3回も押し出されそうになった」と述べ、「彼らは英語を話せず、暴漢だ」と厳しく批判している。

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