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2008年4月12日 (土)

党首討論雑感

少々薹が立った話だが、3日前(08年4月9日)に行なわれた福田首相と民主党小沢代表との党首討論を見て気になったことを書いておく。

気になったのは福田首相の「胆力」である。小沢一郎の舌鋒にたじろいだのか、福田首相の顔はこわばり、そのため口も思うように動かず、言いよどみ、言い間違えることがしばしばあった。記者会見などでは気色ばむことのある小沢代表が時に語気を強めることはあったものの、淡々と或いは笑みさえ浮かべ話を進めていたのとは好対照である。

また、自分を含め内閣および与党が日銀総裁人事で追い詰められていることを隠そうとせず、「かわいそうなほど苦労しているんですよ」とのセリフを吐いた。一国の指導者が自己憐憫に耽っていてどうするんだとの思いがする。

人は痛いところを突かれると立腹したり、狼狽したり或いは押し黙ったりする。正直者や小心者は表情にそれが現れる。党首討論での福田総理がまさにそれで、小沢代表の指摘に表情を固くし、唇をきっと引き締め、「小沢さん、あんたの言うことは鋭いとこを突いてるよ」と顔で回答していた(テレビでははっきりとは分からなかったがごく短い間だったが唇が震えていたようにさえ見えた)。

諸外国の中には心理学の専門家などをまじえたチームが各国首脳の言動を観察し、個人的な長所や短所などを調べ上げ、それを外交に利用しているところもあるという。あの党首討論、その意味では福田康夫という人間を調べる格好の材料を提供したことになる。今、世界のどこかで観察結果を分析している者がいるに違いない。そこで出る結論が「福田は簡単に揺さぶることができる」といったことになるのではないかと懸念される。

国家間の外交もつまるところは人間同士の折衝である。首脳といえども人間であり、弱点もある。福田首相は実直な感はあるが、図太さは皆無である。利害の対立のない国同士の折衝であればさして心配することはないが、問題が山積している外交関係では難しい交渉も避けられない。その時最後に物を言うのが指導者のパーソナリティというケースはあり得るはずだ。その意味で、論争相手の言葉に顔をこわばらせるようではきわめて心許ない。

来月には中国の胡錦濤国家主席がやってくる。「強弁の国」のリーダーである。福田首相にはふんどしを締め直す心境で迎えてもらいたいものである。

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