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2008年6月22日 (日)

EURO 2008準々決勝オランダ対ロシア

Photoグループ・リーグ最終戦の対スウェーデン戦を見て、ロシアの勢いを感じたが、いくらなんでもあのオランダを突き崩すことはできないだろうと思っていた。戦前は2-1でオランダ勝ちを予想した。

【トルビンスキーの決勝ゴール】

08年6月21日未明(日本時間)、EURO 2008準々決勝第3試合オランダ対ロシアが行われ、延長戦の末、ロシアが3-1でオランダを破った。ロシアは準決勝で、スペイン対イタリアの勝者と対戦することになった。

TV中継の冒頭、今大会のオランダの快進撃を取り上げながら、「この強さは本物か?」、「今度こそ信じていいのか?」と、今のファンバステン監督が現役時代にEUROで優勝して以来、常に優勝候補の一角に上げられながら、メジャーな国際タイトルを逃してきたオランダの“勝負弱さ”に疑問を呈していたが、その懸念がまたもや現実となってしまった。

球技や格闘技など、相手と直接対峙して競う種目では、相手の長所を消し、自分の長所を活かすことが勝敗を左右することは明らかだ。今日の両チームは素早いカウンターアタックに鋭さを持つだけに、相手の決定力に対する恐れから、腰の引けた戦いとなり、いつものパス回しも鳴りをひそめてしまった。

それでも若いロシアには一種の“がむしゃらさ”が見られ、それが徐々にリズムを生んでいった。体力的にきついはずの後半でもその姿勢は崩れない。また、チームとしての統率も取れていた。その典型が1点目。相手陣でアルシャフィン(10番)がボールを持つと、その後ろを守備的MFのセマク(11番)が全力でライン沿いを駆け上がる。中を向いているアルシャフィンにはセマクの姿は見えない。そのアルシャフィンより前にいたMFズリアノフ(17番)がアルシャフィンにコーチング。アルシャフィンはほとんどセマクの方を見ることなくパスを出し、そのボールをセマクがノートラップでゴール前に上げ、走りこんだパブリュチェンコ(19番)が鮮やかにボレーで決めた。4人が一つの意志の下に動き、奪ったゴールだった。

オランダは総合力ではロシアを上回っていたと思う。ただ、大型DF陣を擁するチームにまま見られる、“裏への動きへの対応”で破綻を来たした。もう勝負が決まった後のことだが、延長後半にスローインからアルシャフィンが決めた3点目がその好例である。オフサイドのないスローインで、ゴール前の敵側選手をノーマークにすればどうなるか…。瞬間的な動きでマークを振り切られてしまったのだろう。

オランダとロシアは共にパスを得意とするチームである。似ていると言えば言えるが、オランダはボクサー・タイプで、ロシアはファイター・タイプと言えようか。離れて打ち合えば、オランダの方が有利だが、ふところにもぐり込んだらロシアも手強い。今日はアルシャフィンを中核とするロシアのファイター型の戦いに軍配が上がった。持てる力を出し切った結果である。一方、ロッベンを使わずに負けたオランダの戦いぶりには不満を感じる。2010年W杯予選には今日のメンバーの大半が残ると思うが、伝統の脆さを克服しない限り、“万年優勝候補”の汚名は返上できない。

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