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2008年6月25日 (水)

三歳男子対“熟年”作家の番勝負は如何?

渡辺明竜王がご子息の柊(しゅう)くん(3歳)との対戦の模様をブログで紹介している。

図1が開始図。上手(父竜)は王と歩3枚だけの布陣。

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図1から△5四歩▲7六歩△4二玉▲7五歩△5三玉▲3三角成△6四玉▲7八飛(図2)と進み、既に下手必勝態勢。

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この後は7筋の歩を突いてゆき、竜を作って下手の勝ち。初手7六歩から馬を作り、さらに“鬼殺し”も真っ青の“一気呵成三間飛車”で竜を作って上手玉を仕留める。3歳でこの戦いぶりはセンスの良さを感じる(角を成るのに徒らに1一まで行くことをせず、きっちりと3三に成っているところも鋭い)。

話は変わるが、雑誌『将棋世界』に作家の内館牧子さんが「上達日記」という連載記事を書いている。駒の動かし方から習い始め、徐々に上達してゆく様をご自身が“自戦記”のように記していて、前回の6月号では藤倉勇樹四段に八枚落ちで勝っている。

そこでふと思ったのだが、渡辺竜王のご子息と内館さんを対戦させてはどうだろう。現時点ではプロ相手に八枚落ちで勝つ内館氏の方に分があるだろうが、たとえば半年間、月に1回のペースで戦ったら、相手はなにせ“伸び代無限大”の三歳児である。なかなか面白い勝負になるのではないかという気がする。

なにより、年が行ってから(失礼)一念発起、将棋を習い始めた女性と、家の中に将棋があって半ば自然に将棋を指すようになった男の子という、将棋初心者としては両極端の環境にある2人が、戦う相手(ライバル)を得てどう成長してゆくか…。世間一般に置き換えるなら、引退後の趣味としてあらためて将棋を習う人たちと、教育の一環として将棋を習わせることを考えている親と当の子どもたちにとっても大きな刺激になるだろうし、何より一方は文筆のプロで、片や棋界トップの棋士の子息という、“将棋教育”のケーススタディとしても格好の組合せではないだろうか。

教育の専門家ではないので確たることは言えないが、字も読めない子どもに一定のルールの下で競うことを学習させることは、“勝敗”というモチベーションによってかなり明瞭な学習効果を得られるのではないだろうか。

また、8種類(成りを加えれば11種類)の駒の動きを還暦近くで覚えることがどれほど大変かは、年代的に近いわが身にもその苦労は想像がつく。その困難を乗り越えようという高いセルフモチベーションによる学習効果というのも、どの程度のものか知りたいところである。

教育の専門家をまじえて検討を加えれば、効率的、効果的な“将棋教育”の手法の確立に道が開けないとも限らない。この2人の“逸材”の対戦、見てみたいものである。

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コメント

> 3歳でこの戦いぶりはセンスの良さ

センスも何も、将棋音痴の私などからすれば 3 歳で将棋を打てるというだけでその天才に驚嘆してしまいます。
こーゆー親子の話を聞くと、わが子らに対して「凡父を許せよ」

投稿: baldhatter | 2008年6月26日 (木) 11時25分

なーに、親父は背中さえ見せてればいいんですよ^^

投稿: Jack | 2008年6月26日 (木) 14時01分

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