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2008年8月28日 (木)

アフガニスタンの日本人青年殺害事件

アフガニスタンで農業指導に当たっていたNGOのメンバーが殺害された。子どもたちが食べるものに困ることがないよう支援したいという志で現地に赴き5年近く活動を続けていた31歳の青年だった。

彼が属していたNGO『ペシャワール会』というのは、既に20年以上にわたってアフガニスタンやパキスタンでの医療・農業支援活動を続けている。

新聞やテレビの報道で見る限り、現地の人たちからも信頼され、感謝もされていたようだ。会の活動や亡くなった青年の努力・功績は賞賛されてしかるべきである。ただ少々気になったのが、彼らの周辺に「自分たちだけは・彼らだけは大丈夫」といった認識があったのではないかと思える点である。

アフガニスタンのような内戦地帯では常に状況は流動的である。昨日安全であった地域も、今日安全であるとは限らない。さらに最近はタリバンなどの反政府勢力の活動が先鋭化していたらしい。行動の先鋭化は追い詰められていることを示唆する。追い詰められれば、それまで手を出さなかった地域や人々にも銃口を向けることは十分考えられる。進行中のプロジェクトがあって、それを突貫工事でやり遂げたいと思っていたようだが、一時的にでも撤収していたらと悔やまれる。

タリバンの犯行声明からは、たとえそれが善意の活動であっても、また国民の役に立っていようとも、外国からの支援はすべて内政干渉とみなし、攻撃・襲撃の対象とするという、敵意に満ちた意図が読み取れる。

日本人は善意から発した行為を絶対視し、その善意を無にするような反応、応対を受けると、恩を仇で返すと憤るが、残念ながら世界には善意が通じない状況というのは数多く存在する。現状を肯定するわけではないが、それが事実である。

ペシャワール会では今後もアフガニスタンでの活動を続ける方針のようだが、これからは是非もっと臆病になってほしい。それが行動を存えることにつながり、結局は所期の目的達成に通じるはずだ。

亡くなった伊藤さんのご冥福を心よりお祈りする。それにしても31歳とは、ご両親の無念は察するに余りある。

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