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2008年9月14日 (日)

「~させていただきます」

自民党総裁選には5人が立候補した。

共同記者会見などには5人がそろって登場し、それぞれの主張を訴えているが、正直大同小異に思える。

確かに個々の政策では若干の違いは見られるが、国民が感じている“大きな不正”…“不正”と言っては語弊があるなら“不公平”をどう打破するのか、明快な道が見えない。

道を示したという点だけに関して言えば、3代前の総理大臣は明快だった。だから未だに再登場を待望する声が絶えないのだろう。

そんな中で多少とも異彩を放っているのが石原伸晃氏である。とは言っても政策や政治的スタンスが他から突出しているという訳ではない。記者会見などでの言葉遣いである。

この人、何かにつけ「~させていただきます」を使う。NHKのニュースで5人の候補が一堂に会しインタビューを受けたときも、「させていただく」を頻繁に使っていた。自分が5人の中では最年少である点を意識しているのか、或いは、およそ「~させていただく」という表現を使うことがないであろう(実際にはどうか分からないが、聞いた記憶がないし、どうもイメージにそぐわない)、首都の知事を務めている肉親を反面教師としているのだろうか。へりくだった物言いで謙虚さをアピールしようとしているのだろうが、少々やり過ぎの感があり鬱陶しいし、時に嫌味に感じる。

私個人の記憶の限りでは、「~させていただく」という表現を聞いたのは、現皇后美智子様が皇太子(現天皇)との交際について訊かれ、「良いお付き合いをさせていただいております」と答えたのが最初だった。

あの場合は、一般人が皇室のしかも皇位継承者と結婚を前提とした交際をしていたのだからこの表現も相応しいと言える。が、この頃では、「良いお付き合いをさせていただいています」は、交際が発覚した芸能人が釈明などのために開く会見での常套文句のようになってしまって、聞くにつけ使う人間の軽薄さが感じられてしまう。

そのせいもあるのか、政治家が「~させていただきます」といった類の言葉を使うと、空疎に響き、その人が言っている他のことまでもが空々しく聞こえてくる。またあまりに度を過ぎると卑屈に聞こえ、その人の指導力にまで疑問を感じるようになる。

石原さん、いろいろと事情はお有りだろうが、「(20人の推薦人を確保することができたので、自民党総裁選に)立候補することにいたしました」でいいと思いますよ。

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コメント

Jackさん、こんにちは
カナダも選挙戦です。隣の南国もそうですね。
残念ながら?日本の(うるさい)街頭演説もテレビ討論もきけないのですが、この頃ふと気がついたこと。話している人が年上か同年代か、年下かによって、随分印象が違ってくるのですね。
この前のケベックの選挙では、現政権は党首はとてもニュートラルな印象でした。野党第1党になった一番新しい党の党首は、どこの町でも普通の会話で聞けるような言葉使いで、中間層の指示を得ました。独立派前党首は、「大学の講義室にいるみたい」と表されましたが、堅い言葉が多かったようです。
石原氏は私よりちょっと年上ですが、こんなに年の近い人がもう国の代表候補になる、私もそんな年なんだなあ、と愕然としています。

投稿: pompon | 2008年9月15日 (月) 10時13分

>私もそんな年なんだなあ、と愕然としています。

私は甲子園に出場する選手たちが自分の子どもと同世代であることに気づいたときガクゼンとしました(って、気づくの遅すぎ)。

投稿: Jack | 2008年9月16日 (火) 11時57分

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