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2009年2月11日 (水)

2010年W杯アジア最終予選オーストラリア戦

日本はよく戦ったと思う。現在のチームで考えられる現実的戦い方としてはほぼ満点に近いできだったろう。だが得点は奪えなかった。

今日はオーストラリアのしたたかさの方が一枚上手だった。

2006年ドイツW杯での対戦で、残りわずか10分足らずの間に3点を立て続けに入れられ日本が逆転負けを喫した時、3点中2点を入れたのがケーヒルだった。そのケーヒルをワントップに仕立て、日本に無言の圧力をかける作戦はなかなか効果的で、日本の両センターバックはケーヒルの対応に神経を使わされ、ラインがやや低めになりがちだった。

それでもケーヒルに決定的な仕事をさせなかったのはさすがと評価できるが、実はそこにはオーストラリアのしたたかな計算があったと思う。それはベンチに控えた長身194cmのFWケネディとのバーチャルツートップである。

かつてオーストラリアにはヴィドゥカという長身FWがいて、その対応に日本は苦労させられた。ケネディはそのヴィドゥカよりもさらに高い。そんな選手をベンチに置き、いつ投入するか日本側に心理的プレッシャーを与える。

W杯本番の戦いで日本相手に2得点の実績を持つケーヒルをピッチに置き、日本にとっては非常に効果的な“高さを活かす攻撃”用にケネディをベンチに置く。これが“バーチャルツートップ”だ。

ならば最初からケーヒルとケネディを実際に使えばいいのではないかと思えるが、そこにはオーストラリアチームの“お家の字事情”が絡んでいた―選手のコンディションである。

来日は2日前で、ケネディなどの“ヨーロッパ組”には昨日来日した者もいたという。当然コンディションはベストに程遠い。そうした状況ではどう戦うべきか。引き気味に布陣を敷き、カウンターアタックを狙う―もちろん、これまで3戦全勝で勝ち点9のグループ1位という現状も大きく作用しただろう。

一言で言ってしまえば、今日のオーストラリアには何がなんでも勝つんだという絶対的な闘争心がなかった。それが日本の見せ場が多かった理由でもある。その決して少なくなかった見せ場でことごとく得点できなかったのが日本の問題点である。大久保がもう少し強くボールを蹴ることができたらゴールは成っていただろうし、遠藤がミドルシュートを打つとき、少しでもキーパーに取りにくい位置に蹴る意識を持っていたら、結果は違ったものになっていただろう。“体の強さ”、“マリス”…どちらも一朝一夕で身に付くものでないのは分かっている。それだけになおさら、日本の問題は深刻なのである。

またこうも言うことができる―そんなしたたかな相手に、何はともあれ勝ち点1を上げたのだから、よいではないか。確かに、最終盤に失点し、取り返す間もなくタイムアップになるという悪夢のような展開は免れた。だが、6月に予定されている10日余りの間にアウェー2試合を含む3連戦を戦うという日程を考えた時、今日取り損ねた勝ち点2が響いてこなければよいがと危惧する次第である。

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