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2009年2月10日 (火)

将棋:第34期棋王戦第1局 久保が先勝

一昨日(09年2月8日)、将棋の第34期棋王戦五番勝負の第1局が富山県小矢部市で行われ、86手で挑戦者の久保利明八段が先勝した。

佐藤康光棋王も久保八段も数日前に順位戦を戦ったばかりで、佐藤は勝って名人への挑戦権に望みをつないだが、久保の方は勝っていれば昇級決定もあったところを負け、昇級がかなり厳しい状況になった

そんな直前の結果がどのように影響するのか、そんな観点からも注目した一戦だったが、プロの、それもトップクラスというのは気分の切替えも素早く確実で、引きずることなどないようだ。結果は順位戦で負けた久保の勝ち。棋譜はこちら

ところで棋王位には一つ特徴がある。名人位との“相性”が良いのだ。木村義雄十四世名人以降、実力名人位に就いた棋士は12人。この内、現役(存命)の棋士は合計8人いるが、全員が棋王位も獲得している。それ以前の4人については棋王戦(1974年設立)自体がなかったり、棋士としてのキャリアの晩年になっていたりといった事情がある。

その点を考慮すると、「名人位獲得者は必ず棋王位も獲得する」と言ってよいかと思う。以下、8人の名人および棋王初就位年を記す。

         名人  棋王
中原 誠    1972  1979
加藤一二三  1982  1976 
谷川浩司   1983  1985
米長邦雄   1993    1978
羽生善治   1994  1990
佐藤康光   1998  2006
丸山忠久   2000  2002
森内俊之   2002  2005

中でも丸山はこれまでに獲得したタイトルが名人と棋王の2つだけという、この2タイトルの“相性”の良さを象徴するかのような存在である。

では何故この2タイトルは“相性”が良いのか。2日制七番勝負の名人戦と1日制五番勝負の棋王戦とでは、対局する当人たちにとっては相当に雰囲気、趣きが違うだろうと思う。一つ考えられる理由が“季節”である。

棋王戦は2月から3月にかけて開催されるのが常であり、名人戦は4月~6月と決まっている。この時期、つまり年の前半に調子が上向く棋士というのが上記の8人なのだろうか。無論、谷川や羽生のように全タイトルを制覇しているような超人的存在は別にして、棋士の成績に季節が関係するというのは十分考えられる。

とすると、年の前半に好調期がくる(或いは調子が落ちない)棋士が名人経験者に多く、名人位を取るほどの実力者であることから当然のごとく棋王位も手中にする―となると、もう一つ年の前半に行われる王将戦はどうだろうか。

開催時期
王将戦 1月~3月
棋王戦 2月~3月
名人戦 4月~6月

実は、中原以降8人の名人経験者に限ってみても、丸山を除く7人が王将位も獲得している。やはり“季節”という要因が介在していると見ていいようだ。

ただし、6月に始まる棋聖戦から12月に終る竜王戦まで、年の後半に開催される棋戦間にこれほど明確な相関は見られない。これもまた別の意味で不思議である。

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