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2009年3月 1日 (日)

喜びのロングテール

映画『おくりびと』とアニメ『つみきのいえ』が、第81回アカデミー賞で外国語映画賞と短編アニメーション賞を受賞したことは既にマスメディアやネットで大々的に取り上げられ、多くの方がご存知の通りである。

なので、敢えて付け加えることもないし、両方の作品共に観ていないため何を語ることもできないのだが、その『おくりびと』の脚本を書いた小山薫堂が昨日(09年2月28日)、『FM横浜』というFM放送の自身の番組(『Futurescape』)で、受賞時の喜びなどを、実に嬉しそうに語っていた。その率直な喜びの声を聞いて思ったことを書いておこう。

いつもは比較的静かなしゃべり方の小山だが、その番組では授賞式の様子やその後の祝宴、オスカー像のさわり心地などを興奮した口調で語っていた。

授賞式当日、小山自身はコダック・シアターの客席にはおらず、打上げパーティの会場に待機していたようで、「もし受賞したらきっと誰彼の見境なく周囲の人と抱き合って喜ぶことになるんだろうなぁ」と、発表前の段階では比較的冷静に周りを見回し、たまたま近くにいた知合いの男性を見て、「あ、こいつと抱き合うことになるのかぁ」などと考えていたそうである。

ところが実際に発表になり、その場にいた人たち全員が大声を上げて喜びを爆発させる中、気付いたら、小山はたまたまパーティ会場に食事を運んで来ていた「ケータリングサービスのおじさんと抱き合っていた」そうである。

受賞(日本時間09年2月24日)から4日が経過した昨日でも、まだ喜びの興奮が冷めていない様子だったが、それも当然だろう。なにしろ、受賞したのは(毀誉褒貶あるとは言え)世界的に有名なアカデミー賞である。その喜びはこれからも長く続くはずであり、小山自身も「今の喜びを忘れないようにしたい」といった発言をしていたが、その言葉に大きな共感を覚えた。

ところで、その長く続く喜びを図にすると、次のような“ロングテール”になる。

Longtail_final   

 

 

 

 

 

喜びの大きさに比例して“ロングテール”も長くなる。アカデミー賞受賞という喜びは当事者にとってはきわめて大きなもので、そのロングテールはおそらく一生続くだろう。そこから自信や誇りといった“実利”を得ることも、或いは“プレッシャー”や“怖れ”を感じることもあるだろうが、長々と続く喜びのロングテールはそれ自体が一個の幸せである。どうぞ、大切に。

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コメント

『おくりびと』は昨年のモントリオール世界映画祭の大賞受賞作品なのですが、見損ねてしまったのです。残念。構想には、主演の本木雅弘さんが10年以上かけたのだとか。ジャニーズのアイドルから着実に自分の道を歩いている人ですね。その構想を形にする協力者も力のある方々でしょう。いろんな力が重なって、世界に出ても「何か」が伝わる作品になっているのでしょうね。

投稿: pompon | 2009年3月 3日 (火) 23時51分

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