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2009年4月 7日 (火)

北朝鮮ロケット発射余波

Tepodong2_range_bbc_2一昨日(09年4月5日)発射されたロケットに関連して、北朝鮮は人工衛星が地球周回軌道に乗ったと発表し(参照)、アメリカや日本は地球周回軌道には何も到達していないと応じた。地球周回軌道に達していないという点に関してはロシア軍も同様の発表を行っている。

まさに矛盾であり、どちらかの発表内容が虚偽ということになるわけだが、これが賭けだとしたら北朝鮮以外の国の人間で北朝鮮に賭ける者はいないだろう。

ところで今度の北朝鮮の“ミサイル実験成功”が米軍需産業にとっては追い風になると歓迎する向きがあるというのだから、巨大産業で働く連中の着眼点・思考回路というのは我々凡人の想像を越えている。

航続距離6000kmと推定される今回の「テポドン2」は、アメリカの一部をその射程圏内に収めることになる。確かにその点だけを取り上げて考えれば、「わが国が危ない」とアメリカ人が騒ぐのも当然と言えなくもないが、もう一つの点を考えると、今すぐどうこうと大騒ぎをする必要はないのではないかという気もする。

どんな技術も、何度となく実験・修正を繰り返して成熟するもので、特に確実さが求められる軍事技術の場合は成熟にも時間を要する。今回のテポドン2は前回から10年余りのインターバルを置いて打ち上げられたもので、北朝鮮がこれを実用化しようとすれば、さらに複数回の打ち上げ実験が必要だろう。

北朝鮮にそれを実行するだけの力が果たしてあるのか-極めて難しいだろうと考える。次にまた大々的な実験を行えるようになるのは数年以上先になるだろう。そして次回の実験では、中国やロシアも擁護が困難になるし、なにより、テポドン2の登場でその国土全体が射程圏内に入ることになったことで(図参照)、中国とロシアの態度に今後変化が生じる可能性もある。また、北朝鮮のミサイル技術がさらに進歩すれば、脅威を直接的に受けるようになるヨーロッパ諸国も今以上に大きな関心・反対の態度を示すようになるはずだ。

これまでは東アジアの小国として等閑視されていたが、たとえ“カタログ”だけであっても“ICBM扱ってます”の看板を掲げた今、自国の安全保障に敏感な欧米諸国が、“理屈の通じない国”を相手にどのような対応を取るようになるのか-これからの展開を見守りたい。

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