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2009年6月16日 (火)

将棋:第67期名人戦七番勝負第6局2日目【羽生が勝って最終局へ】

羽生善治名人の封じ手は▲3七桂だった。

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最も自然と言われた指し手だった。これで先手の攻撃態勢は整った。やや出遅れているように見える右銀も、4六歩で歩の交換になれば、自ずと4七へ進出する道が開ける。

一方後手は玉の囲いを整備しようとすれば少なからぬ手数を要する。おそらくはこのままで戦う方針だろう。

今日午前中は手の進みが早い。35手目の封じ手から16手進み、午前11時半現在▲3六銀まで局面が進行した(下図)。

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控室の評判は「先手が指しやすい」から「先手優勢」の間ぐらいで、先手のりのようだ。

上記の局面のまま昼食休憩に入り、その再開後も郷田はなかなか指さなかった。この辺りではかなり後手が苦しい展開と見られていた。が、郷田の辛抱が奏功したか、58手目の△6四角と出た手が私には非常に良い手に見えた。

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この辺りから形勢がもつれ出し、後手郷田が徐々に差を詰めて行く。午後6時の休憩に入った時点では下図のような状態で、先手の攻めが成立するか、後手が受け切るかといった場面になっている。

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休憩後の指し手は△8六歩(84手目) ― 郷田は攻め合いを選んだ。▲同銀△9四桂と攻めの手がかりを作る後手に対し、羽生は▲4六歩打と控室のプロたちもうなる手で応じる。その後羽生が角を切る強手を交えた攻めで後手玉に迫れば、郷田も手にした角を6九に打ち込んで必殺の時をうかがう。そして106手目、郷田が9四の桂を8六に跳ね出し詰めろと迫った(下図)。

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この時控室では詰め手順が確認できていなかったようだが、羽生は▲7三銀打から果敢に郷田玉を詰ましに行く。やがて控室の佐藤康光九段が羽生の勝ちを口にした瞬間、郷田に△7五銀打という強防手が飛び出す(下図)。

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この手に佐藤九段も谷川浩司九段も「まだ波乱があるのか!」と色めき立つ。が、羽生は読み切っていた。▲9六歩△8四玉▲8三成桂△同玉▲6三飛成と進め、最後は2一にいた竜を8一に転回して鮮やかに後手玉を討ち取った。自玉に詰めろがかかった状態のまま、107手目▲7三銀打から131手目8一竜まで25手に及ぶ攻防は新聞などに掲載される棋譜を盤に並べて味わってほしい。

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これで両者共に3勝となり、名人位をかけた決戦は6月23、24日愛知県豊田市で開催される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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