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2009年8月25日 (火)

誤報と謝罪とこれからと

今日(09年8月25日)、気象庁が緊急地震速報で誤った情報を流し、後に訂正・謝罪した。

原因は「ソフトウェアの改修ミス」。システムの機能強化のために業者に改修を依頼したところ、その業者が「地震波の振幅の小数点以下が切り捨てになっているのを、四捨五入の方がいいと」勝手に「判断して改修」した上、改修作業で「単位を誤り、過大な振幅データが送られるようになった」(以上、時事ドットコムより)ためである。

業者が独自の判断でソフトウェアに変更を加えるというのが理解できないし、単純なミスをおかすようなレベルの者がそこまで踏み込んだ判断をするなと言いたいが、原因としては至ってオソマツな“ケアレスミス”だったといえる。だが、その影響は小さくなかった。首都圏では地下鉄などが、緊急地震速報に基づいて電車の運転を見合わせた。

気象庁は午前中に記者会見を開き、「国民の皆様に大変ご迷惑をおかけしたことをおわびします。申し訳ございませんでした」と頭を下げ陳謝した。その潔さに、職務の重さに対する責任感を感じた。謝罪会見でしばしば見かける形だけの“おわび”ではなかったと思う。

ところで今回の誤報、ソフトウェアの修正ミスで実際の数値よりも大きな計算結果が出たため、「地震がくるぞお」と警戒を呼びかけたのに結局何も怒らなかったわけだが、修正ミスが逆の方向に作用していたらどうなっただろう。実際には震度4や5の揺れが起きたのに、事前の警報がなかったら、ひょっとすると何らかの“実害”が生じたかもしれない。

誤報は避けなければならないのは当然だが、「起きるはずのないことを起きる」と言ってしまったミスの方が、「起きるはずのことを見逃してしまう」よりは被害は小さくて済むだろう。今回は上記のような事情で人的被害などはなかったこともあり、まずは不幸中の幸いだった。

しかし、こうしたミスが今後も続くようでは“オオカミ少年”の話ではないが、気象庁の地震速報はその信頼性を失ってしまう。保守や改修といった周辺作業やその管理体制も含めてのシステムの精度・信頼性を向上させてほしいものである。

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コメント

ここんところ朝方の揺れがけっこう続いたのですが、今回はまず、娘の部屋から聞き慣れない警告音が聞こえてきたので驚きました。あとで聴いたら、ドコモの緊急速報サービスとかだったそうです。

> 修正ミスが逆の方向に作用していたらどうなっただろう

「大きいぞ、と言われて何もないなら、そのほうがいいね」と娘も言ってましたが、何度も繰り返すのはよろしくないですね。

投稿: baldhatter | 2009年8月26日 (水) 17時56分

>何度も繰り返すのはよろしくないですね

これが最悪のシナリオになりますね--本当に大きな地震が起こる、津波がくるって言っても、
「へん、またか」と誰も信じなくなって、結果的に多くの犠牲者が出る。
そんな事態を回避するにはシステムの精度を高める以外ありません。

>ドコモの緊急速報サービス

私の携帯(auで、購入後1年10ヶ月経過)にはこの機能がありません。どうやら、この1年あまりの間に
登場したサービスのようですね。

投稿: Jack | 2009年8月27日 (木) 16時39分

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