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2009年8月17日 (月)

アリス・コンサート

昨日(09年8月16日)、「よこすか芸術劇場」で行われたアリスのコンサートに行ってきた。

この数日、音楽の話題を続けて取り上げてきたのはアリスのCDばかり聴いていて、音楽方向のテンションが上がっていたという背景がある。

さて、そのアリスのコンサート…『夏の終わりに』を前奏曲に、アンコールの『さらば青春の日』まで全21曲を往年のハーモニー、アレンジで歌いきった。

歌はファンのものだから決してくずして歌ってはならないと、オリジナルのまま歌い通したのは美空ひばりだった。アリスの場合、谷村新司がその「くずさずに歌う」ということを大事にしているようで、彼の歌はステージでもCD(レコード)と基本的に同じである。

一方の堀内孝雄は「くずして歌う」派。1981年のアリス活動停止後、ソロ活動を開始して間もない頃、堀内のコンサートに行ったことがあるが、当時の代表曲の『南回帰線』や『君の瞳は10000ボルト』などはメロディーを大きく変えて歌っていた。

どちらが良いかというのは好みの問題だろうが、あまり大きくくずされると少々鼻白んでしまう。その意味で、谷村の横で歌うとき、堀内は1人のときほどにはくずさない。それこそがグループの効果であり、アリスに関してはそれが良い結果を生み出している。

グループの効果と言えば谷村にも言えることで、単独のステージだとトークが少々抹香臭くなる傾向があるが、となりにベーヤンというよい「ボケ」がいることで、あまり深刻ぶることもなく、適度に「真面目」な部分を交えての軽妙なトークに終始した。

観客の平均年齢はおそらく50代半ばだろう。客席の様子を形容した堀内の言葉が秀逸だった。

「ここから(ステージ上から)見てると、一部はまるで病院の待合室のようです」

さて肝心の歌だが、さすがにボーカル2人は現役のプロである。声の質も変わらず、ハーモニーも往年のまま。長い間やってる歌手に時々見られる「手抜き」もなし。ただ矢沢のドラムで1、2度、「あれ」と思った瞬間があったことは正直に書いておこう。

ところでその矢沢透だが、後楽園でのファイナルコンサートでも歌ったのに、今回は歌わずに終った。また歌わずに終わったと言えば、『明日への讃歌』も『砂の道』もとうとう歌われなかった。『砂の道』はアリスのコンサートでは必ず歌われた曲であり、『明日への讃歌』は1972年5月奈良で行われたアリスとしての最初のコンサートのオープニングに歌われ、その10年後、アリスが活動を停止した後楽園コンサートの掉尾を飾った名曲である。

もちろん、この2曲をセットリストから外したのには相当の理由があるのだろう。そのことがいつか語られることがあるのかどうかは分からないが、私には、そうした変化こそが今回のツアーの性格を物語っているように思える。

さて、実を言えば、アリスのコンサートにはもう一度行くことにしている。9月6日府中でのコンサートだ。その時、昨日とどこが同じで、何が違っているか、またじっくりと見せて、聞かせてもらうことにしよう。

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音楽」カテゴリの記事

コメント

いいなぁ…泣

うちも行きたかったなぁ…sweat02rain

孝雄ちゃんを生で見たかったsweat02

投稿: リエ | 2009年8月18日 (火) 03時38分

リエさん

11月までツアーは続きます。また、会場によっては(立ち見ですが)当日券の販売もしていますよ(横須賀では販売していました)。

投稿: Jack | 2009年8月18日 (火) 19時17分

涙がこぼれそうなミュージックを毎日聞けたかと思っていたら、やはりコンサートへの「序曲」でしたか。
これは私にはまさに「懐メロ」の世界です。Jackさんの鑑賞したコンサートでは「くずして歌う」ことが余りなかったとのことですが、「こんな編曲もいいかな」と思える範囲の「くずし」は受け入れられても、ファンとしては、若き時の感動を呼び起こしてくれる「あの演奏」を期待してしまいますよね。私なんかそうです。
この頃歌を口ずさんでも、音程が全然取れないことを発見。アリスの面々はやはりプロですね。未だにいい声を発しておられます。才能がある!!!
アリスの定番の曲が演奏されなかった意味、私も後日知りたいものです。今後の更なる活動へ繋がるといいですが。

投稿: billabong | 2009年8月18日 (火) 23時53分

>未だにいい声を発しておられます

このことに関連して思い出したのですが、(これも大昔話ですが^^;)小椋桂が「一度だけ」と称してコンサートを開いたことがありました。彼がまだ銀行員との二足のわらじをはいていた頃で、コンサートはもちろん、テレビにもほとんど出演していなかった時期でした。その時、「年々声が出なくなってきている。ここらでコンサートを開いておかないと、一生開けないんじゃないか」と不安になりコンサートを決行したという話をしました。確か彼が40歳前後だったと思います。それを聞き、「そうか、プロの声ってそういうものなんだ」と、とりあえず納得したのですが、近年、60歳を超えても現役で歌っている歌手が増え、その声がまったく衰えていないことに感心しています。小椋桂もがんを患ってからあまり表舞台には出てこなくなりましたが、未だに現役です。…そう考えると、「声が出なくなってきている」というあの発言は杞憂だったのかもしれません。

投稿: Jack | 2009年8月19日 (水) 09時39分

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