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2009年9月18日 (金)

記者会見の開放

昨日(09年9月17日)のエントリーで、総理大臣の記者会見が、民主党の公約に反してごく一部の開放に留まっているという記事『鳩山内閣早くも公約違反? 隠れた官僚支配の温床壊せず』を取り上げた。この件に関して、今日また新たな記事を見つけた。

それがこちら『記者会見クローズの主犯と鳩山さんとリバイアサンの関係』。

執筆者のビデオジャーナリスト神保哲生氏は、記者会見が完全開放されなかったのは「ガバナンスの問題かもしれない」として、「民主党政権が官邸官僚の行動を掌握できてていないために、自分たちの意向通りの政策が実行されないという問題」ではないかと指摘している。さらにもう一つの隠れたガバナンス問題として、「鳩山さんのすぐ下で総理の意向を上意下達し、それを実現するために官僚との間に入って調整を行う立場にある平野官房長官が、鳩山さんの意向通りに動いていない可能性」を取り上げている。

神保氏は、民主党政権が誕生したことで、記者クラブ側は「会見をオープンすると言われれば、もはやそれは避けられないと観念し、首を洗って待っていた」ところ、「民主党からオープンにしなくていいと言われて、オープンにするのをやめたということのよう」だとした上で、それが結果として、昨日の記者会見がほんの一部オープン化された理由ではないかと推測している。

ではなぜ民主党サイドから部分オープンでよいとの声が出たのか。神保氏はこう推測している。

統治権力にとっては、記者クラブなどという餌を与えてメディアを飼い慣らしておけば、こんなに楽な話はありません。特権を与えてもらっているメディアは、決して自分たちに真剣には刃向かってこないだろうし、しかも記者クラブという部屋で御用記事ばかりを書いて虚勢された記者たちは、もはや統治権力をチェックする気概も能力も持っていない。しかも、記者クラブ問題では、批判されるとすればメディアだけが批判され、なぜか第一義的な受益者であるはずの黒幕である統治権力は、ほとんど批判の対象にならない。

だから、今回記者クラブが「もはやこれまで!」と観念したとたんに、いよいよ黒幕というか、真の記者クラブ制度の受益者リバイアサンが遂に姿を現し、「待った」をかけたと考えれば、今回の話の構造もとても分かりやすいと思いませんか。

つまり、記者クラブ方式で最も利益を得ていたのはその時々の政権だったので、野党であった時は記者クラブからの脱却を標榜した民主党も、いざ政権の座に着いた途端、記者クラブのうまみを利用しようとしたのだろうとの見解だ。

私も外務省の記者クラブに何度か行ったことがあるが、部屋の中は報道各社ごとに細かく仕切られていて、やや広めの共有スペースにはマージャン卓が置かれ、昼間から「ポン」「チー」の声が聞えたりした。「あれで、本当に記事なんて書けるんだろうか」とあきれた覚えがある。

神保氏も書いているように、現代では記者クラブは旧弊にとらわれた、百害あって一利もないシステムであり、この際撤廃した方がよいという意見には賛成であり、民主党もこの公約は守らないという相当にまずいんではないだろうかと思っていたところに、こんなニュースが入ってきた。

岡田外相 全メディアに記者会見を原則開放

首相官邸がもたついている間に、外務大臣がさっさと突破口を開いた形になったようだ。これが他の省庁にも波及して行くことを期待したい。また少なくとも外務省の記者クラブに、マージャン卓はもうないということだろう。

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