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2009年10月 1日 (木)

将棋:第50期王位戦 深浦が4-3で防衛

将棋の第50期王位戦七番勝負は深浦康市王位が3連敗という絶体絶命のピンチに追い込まれながらも踏ん張り、第4局以降を全勝し、見事防衛を果たした。

深浦はこれで王位3連覇となった。敗れた木村一基八段はまたしても初のタイトル獲得はならなかった。

今年(09年)1月8日のエントリー“将棋竜王戦をふり返る:テレビ『情熱大陸』から”で、「長い間達成されなかった公式タイトル七番勝負での3連敗後4連勝だが、渡辺が70年という堅塁を突破したことで、棋士たちの心理的バリヤーは解消されたに違いない。次の3連敗後4連勝は70年も待たずに実現するはずだ」と書きはしたが、まさか1年も経たずにそれが現実になるとは思わなかった。

昨年の竜王戦で渡辺明竜王が3連敗4連勝で羽生善治名人を退けたことが、今回の深浦のタイトル防衛に影響していたことは間違いないところであり、トッププロの戦いにおいて心理面の比重が如何に大きいかをまざまざと見せつけられる結果ともなった。

またこれも別のエントリーで指摘したことだが、今期の王位戦は第4局までは比較的日程が詰まっていたが、第4局から「第5局までは14日間の間隔が空き、さらに第5局から6局は17日間、第6局から7局は19日間も空く」というかなり偏ったスケジュールだった。

木村とすれば3連勝の勢いのまま、第4局で決めておきたかったところだが、そこに日程のアヤがあった。第4局は深浦の地元長崎開催だったのだ。地元の熱い声援を力に変え、初勝利を上げた深浦は木村の勢いを押さえ込み、以後4連勝を果たすことになる。

さてその最終局、一時は後手木村勝ちの声もあったほど優勢だったが、最後は敵玉を寄せきれず、惜しくも長蛇を逸することとなった。その終盤97手目、先手が7二の銀で8一の歩を取って成ったのが下図である。

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ここで私は△8四飛で相当有力ではないかと思った。事実、青野照一九段も△8四飛を推奨していた。ただそれでも、常に▲4一角からの詰めろが残り、容易ではなかったようだが、本譜の△6三玉(下図)よりは優っていたのではないだろうか。

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△6三玉の早逃げに対する次の▲9六角が厳しかった(下図)。結局この角の筋が、後手玉の生命線を断ち切り、寄せ筋へと追い込むこととなった。

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ここから投了までは26手かかるのだが、この角打の後は後手に勝ち筋はなかったようだ。

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