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2009年10月17日 (土)

囲碁と将棋

この2つをまとめて言う時、通常は「囲碁将棋」と囲碁が先になる。

それはおかしい。碁は石で将棋駒は木でできているから、水に入れれば将棋の方が上になる、といった異論を唱えた人物がいた。無論、将棋棋士である。

囲碁と将棋は似ているが、ゲームとしての性格には大きな違いがある。囲碁はより広い地を取った方が勝ちの相対的ゲームだが、将棋は王将という駒を取り合う(厳密には「詰ます」)絶対的な価値が付随するゲームである。囲碁棋士と将棋棋士にも違いがあり、総じて囲碁棋士は紳士的で、将棋棋士は野武士風だと言われている。

棋士に知り合いがいないのでその辺りの判断はできないが、一般のファンにも分かる違いというのは確かに存在する。

まず服装―一般棋戦は囲碁も将棋もスーツが定番だが、囲碁棋士の中にはもっとカジュアルな服装で対局する者もいる。将棋の方は夏でもほとんどの棋士がネクタイをしている。

タイトル戦になると両者の違いは顕著になる。囲碁ではタイトル戦でも大半の棋士がスーツ&ネクタイだが、将棋の方はほとんど例外なく羽織袴で対局する。部屋はともに和室が使われるが、将棋が座布団と脇息だけなのに対して、囲碁の方はさらに座椅子が使用される。

NHK杯でも両者の違いは明確で、将棋が畳敷きに座布団・脇息に対し、囲碁はテーブルに椅子での対局である。こうした違いの背景には、囲碁棋士に外国出身者が多いという事情があると思う。

ほかに違う点としては、2日制の対局に用いられる「封じ手」がある。もともと封じ手は、名人世襲制を廃止してタイトル戦に移行した将棋界が最初に導入したものであるが、囲碁の方でも採用している。ただし、将棋では封じ手を2通作成するが、囲碁では1通だけで、封印の際も将棋では立会人に両対局者の3人が署名するが、囲碁では立会人1人だけである。

テレビの中継でも、囲碁と将棋には違いがある。それは将棋では進行をアナウンサーが担当し、それ以外に対局の解説役(男性プロ棋士)と聞き手(女流棋士)が登場するが、囲碁ではアナウンサーは関与せず、全体の進行を聞き手(通常は女性)が兼務する。

先日、囲碁名人戦と将棋竜王戦がまったく同じ日程であったため、テレビ中継も将棋→囲碁の順で同じ時間帯に連続して放送されていたが、将棋は3人(杉本昌隆七段、村田智穂女流初段、NHKアナウンサー)で、囲碁は2人(蘇耀国八段と稲葉禄子アマ六段)だった。

だが将棋ファンとして最も気になる囲碁と将棋の違いはこれ。将棋にこんな高級サロンはない。囲碁ファンが裕福なのか、将棋ファンが貧しいのか…。

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