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2009年11月24日 (火)

『パリに咲いた古伊万里の華』展

Photo東京都庭園美術館で『パリに咲いた古伊万里の華』展を見た。

今年は、1659年(万治2年)10月15日に長崎から出港したフォーゲルザンク号で5700点余りの伊万里焼がオランダに輸出されてから350年目に当たる。この展覧会はその節目の年を記念し、パリ在住の碓井文夫という人物がヨーロッパで集めた中から、特に選りすぐった165点の作品を展示する企画展である。

明から清への王朝交替に伴う中国国内の戦乱・混乱から景徳鎮窯をはじめとする中国陶磁器が衰退したため、これに代わる生産地としてオランダ東インド会社が目をつけたのが日本の有田だった。上述したように、伊万里焼(有田焼)が初めてヨーロッパに向けて出荷されたのは1659年で、これは明朝の滅亡(1644年)から15年後のことだった。ようやく、日本でもヨーロッパの王侯貴族の目にかなう品質の磁器が作れるようになったことを意味する。

展覧会では全体を4つの章に分けて紹介している。

 第1章 欧州輸出の始まりと活況(寛文様式1660 年代)
 第2章 好評を博した日本磁器の優美(延宝様式 1670~1690 年代)
 第3章 宮殿を飾る絢爛豪華な大作(元禄様式 1690~1750 年代)
 第4章 欧州輸出の衰退(享保様式 1730~50 年代)

中国製陶磁器の代替品として始まった伊万里焼の輸出だったが、およそ1世紀にわたるヨーロッパとの交易は作陶技術の飛躍的発展をもたらし、「伊万里」の名を不動のものとした。

今回の展示品はすべてヨーロッパで買い集められた物であり、日本初公開とのことである。1品1品を見て行っても粒ぞろいであることは一目瞭然なのだが、染付、色絵、金襴手とこれだけのクオリティの優品がずらりと並ぶ様は圧巻と言える。

Photo_2

写真は一緒に行った友人が感激し、最も気に入った『染付漆装飾花束菊文蓋付大壺』。図録の説明には、「蓋ツマミを高く作ることにより、この時期で最大級の高さの90㎝台に達する大壺に仕上げられています。宮殿の大きな空間に映えるよう、より高さのある壺が求められたためだと思われます」とあり、抑えた色調のエレガントな作品である。

同展覧会は09年12月23日まで東京都庭園美術館で開催されており、その後、九州国立博物館で2010年4月6日~6月13日、MOA美術館で2010年7月中旬~9月下旬と巡回展示される予定になっている。

陶磁器好きには必見の展覧会である。

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