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2010年2月13日 (土)

将棋:第3回朝日杯将棋オープン戦準決勝・決勝

去年も観戦した「朝日杯将棋オープン戦」を見てきた。

会場施設や競技の進め方などの詳細は昨年の記事を読んでいただきたい。私が見た限りでは、昨年と今年に大きな違いはなかった。で、私の不満も変わらずである。

さて今年の準決勝の組合せは谷川浩司九段-羽生善治名人と久保利明棋王-佐藤和俊五段。結果は羽生と久保が勝ち、決勝の顔合せは2日前に行われた王将戦第3局と同じになった。

大盤解説に登場した谷川が、「久保さんが決勝の相手が羽生さんだと知り、『またですか』といった意味のことを言っていましたが、あれは良くないですね」といった趣旨の発言をしていたが(久保の「またですか」では会場の観客たちはどっとわいたが、谷川の発言は本気で憤慨している様子だった)、何か大相撲の「横綱の品格」発言にも似た価値観の押し付けのようなものを感じた。

久保にしてみれば、つい2日前島根で戦い分かれた相手と東京で再びまみえることになり、「またですか」の発言となったのだろう。それに特段の問題があるとは思えない。名人という位を尊重したい気持ちは分かるが、そこに「神聖さ」などを持ち込むのは止めてほしい。名人に対する敬意はその強さに対して向けられるべきで、謂れのない権威の信仰は不要である。

また総じて、今の将棋指しは紳士ばかりで尖がった存在がいないことが、「勝負の世界」とは程遠いぬるい雰囲気を生み出しているような気がするが、それがこうした“棋界の良識”のせいだとしたら少々残念だ。

谷川-羽生戦は90手という比較的短手数で羽生が勝ったが、素人目には60手目の△5四銀がこの将棋のハイライトだった。無論、この後に先手有利と言われる局面もあったが、こういう駒を取れないようでは勝てない(のが我々クラスの常識)。

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午前の羽生-谷川戦の観戦で2時間立ち通しで、しかもその後、決勝が始まるまでの時間を利用して近くの美術館に展覧会を見に行ったためかなり足が疲れたので、午後の決勝はホールで椅子に坐り、木村一基八段の解説を聞くことにした。

決勝の久保-羽生戦の棋譜はこちらで確認してほしいが、「久保さんに悪手らしい悪手がないのに、羽生さんが勝った」と解説の木村八段が言っていたが、結論から言えば、47手目に歩を取った▲8六角が最後まで働かないままだったのが敗因であり、そういう流れに持込んだ羽生の作戦勝ちと言えるのではないだろうか。

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下図が投了図だが、久保の角は8六のまま動いておらず、攻めに効いていない。

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今期出だし不調だった羽生だが今日の勝利で26勝15敗(勝率0.634)とし、次第に本来の羽生らしくなってきた。

ところで解説の木村八段が「羽生さんたちと研究会をやっている」、「去年、(羽生に挑戦した)棋聖戦の間は参加を見合わせた」と言っていたが、羽生と木村が研究仲間だとは知らなかった。私が知らなかっただけで、広く知られた“常識”なのだろうか。詳しい方に教えていただきたいところである。

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