« 世の中は… | トップページ | 「…をかける」 »

2010年3月23日 (火)

時計の石

娘たちとテレビを見ていたらスケルトンタイプの腕時計が映った。

Photo「あの赤いところ、ルビーだよ」
「高級ってこと?」
「いや、飾りじゃないんだ。軸受け」
「ふーん」
「で、石の数が多いほど高級なんて言われたんだ」
「…(娘たちの反応なし)」

そう、昔は腕時計のグレードや価格の目安として「何石」(なんせき)と、石の数が重視された時期があった。大体、普及モデルで17石だったと思うが、中には何十石というのもあった。

石は軸受けとして使用される。高級なものでは天然ルビーを使用するが、普及品には人造石が使われたという。ルビーなどは磨耗に強く、腕時計の歯車のように長期にわたり、常時動き続ける部品の軸受けにはぴったりの材料だった。

私が初めて自分で働いて得たお金で買った時計は「セイコースポーツマチック5」というストップウォッチ機能が付いた時計だった。中学1年生のときのことである。記憶ではそれが21石だった。この21石というのは一応高級時計の目安とされる数字で、うれしくてしかたがなかったのだが、ほどなく学校に時計をして行くことが禁止されてしまった。

我が家の娘たちは当然そんな時計の石なんてことは知らない。そこでちょっとしたトリビアクイズを出してみた。

「軸受けっていうのは本来は2つで1組なんだけど ― 歯車の軸を受けるには両端に1つずつ軸受けが必要だろ ― でも時計では17石とか21石とか、必ず奇数になる。なぜだ?」

解答を書く前にもう一つ、「何石」と同様、時計に関して死語となった言葉がある。それは「中3針」(なかさんしん)というもので、以前の時計は「2針」(時針と分針)が主流だった。そこにもう1本「秒針」を加えたのが「中3針」。

Photo_2

今では、ロレックスの「デイトナ」(中6針)のようにむやみと針の数が多いモデルもあるが、2針の時計というのもシンプルで見やすく使いやすいものである。

さて、クイズの答えだが、「リュウズの軸受けに1つ使うため、石の数は奇数になる」。

「リュウズ?」とは次女の反応。
「これ」と実物を示して私。

そうか、娘は普段腕時計をしないのでリュウズを知らないのだ。では、時間をどうやって知るのか? はい、ご推察の通り「ケータイ」です。

|

« 世の中は… | トップページ | 「…をかける」 »

その他」カテゴリの記事

コメント

「何石」(なんせき)

と言ったら、トランジスタラジオという印象のほうが強いかなぁ。

たぶん、腕時計について「何石」と言っていた頃は、まだ腕時計を持つ年齢じゃなかったんだと思います。大学入学祝いに買ってもらった腕時計が初めてです。高校のときは教室に時計があったので不自由しませんでしたし、テスト時間もその延長でだいたいの感覚を覚えていたらしく、共通一次のときにも時計はしていませんでした(二次試験のときは長丁場になるので、さすがに使ったと思いますが)。

投稿: baldhatter | 2010年3月24日 (水) 02時33分

そーいえば、「リュウズ」が「竜頭」だと知ったのもずいぶん後になってからでした。
それより先に、日光の「竜頭の滝」は知ってましたが。

投稿: baldhatter | 2010年3月24日 (水) 11時40分

「リュウズ(竜頭)」の由来には諸説あるようですが、私が聞いていたのは、
Wikipediaの「蒲牢(ほろう)」の説明にある、「釣鐘を吊るす紐から」という
ものでした。「時間がらみ」ということなんでしょうかね。

投稿: Jack | 2010年3月24日 (水) 14時53分

石→勉強なりました ありがとうございました

投稿: 磯子 | 2010年11月29日 (月) 18時34分

振り石の1石じゃないですか?

投稿: | 2011年4月12日 (火) 10時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/220529/47893217

この記事へのトラックバック一覧です: 時計の石:

« 世の中は… | トップページ | 「…をかける」 »