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2010年4月 2日 (金)

国会、あまりにいい加減な

自民党の若林正俊参議院議員が採決に際して、隣の席の投票ボタンを押すという前代未聞の違反行為を犯し、議員を辞職した。

このニュースを聞いた瞬間思ったのが「そんなに簡単に他人のボタンが押せるのかよ」。

Photo参議院に押しボタン式投票システムが導入されたのは1998年のことだという。当時のニュースで見たのだと思うが、議員席に設置された投票用ボタンパネルがきわめてシンプルな作りだったので、「国会議員には年寄りも多く、新しいシステムが苦手な人も多いから、こんなシンプルなのにしたんだろうな」と思った。でも、その時にはフェイルセーフというか、事故や不正を防ぐ手だてがないなどということにはまったく思いもよらなかった。

写真を見れば一目瞭然。議員が席に着いて「出席」のボタンを押すことだけが「身元確認手順」であり、投票は本人だけしかできないようにするための手だては講じられていない。しかも議員席は相互の距離がかなり近いため、自席から手を伸ばすだけで隣の席のボタンも押せる。

Photo_2さらには、議員の出欠というのは厳密なチェックは行われておらず、「氏名標」と呼ばれる席にある名札を立てることで出席の証としているという。無論、特に重要な法案や与野党の対立が激しい法案であれば、各党が所属議員の出席を義務付けたり、(採決時には出入口の扉が閉じられ議場が閉鎖されるため)採決間近になると席を離れることを禁じたりするが、それほど重要な法案でないと、そうした拘束もゆるいようだ。

今回の場合、ボタンを押されてしまった側の青木幹雄議員は採決の際(どこにいたのかは明らかにされていないが)自分の「氏名標」は立てたまま席を離れていたという。

以上のことから明らかなことは、まず議員の行動が我々一般人の想像を超えて「いい加減なこと」である。国会議員の使命は法律を作ることだが、その法案の採決時に席をふらふらと離れているなど市民感覚からすると言語道断である。最も重大な使命を放棄しているとさえ言える。賛成か反対か、はたまた棄権するのか ― 自身(即ち自分を選んでくれた有権者)の意志を明確に表明すべきだろう。

もう一つ、その大事な議員の使命を果たす手段が、これほど簡単に「不正」に使われるようなものであっていいのだろうか。参議院が「良識の府」だなどという世迷言を信じてる者は有権者にはほとんどいないだろうし、これまでの国会議員の言動から、彼らを清廉潔白の士と思っているオメデタイ人間は中学生にもいないだろう。

性善説に基づいた日本的システムはもういい加減に排除して行くべきだ。と言うのも、テレビで報道された若林議員の投票時の動きを見ていると、とても今回が初めてだとは思えないからである。なにしろ自分の席ではなく青木議員の席に坐って投票していたのだ。しかも誰もそれを咎めない。そこから、こんなことをやってるのは若林議員だけなのかという疑問は当然にわいてくる。

電子投票システムの不正使用を防ぐ対策を講じるべきだろう。技術的には決して難しいものではないはずだ。国民の権利がきちんと国会の審議に反映されることを担保するために早急な対応を求める。

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