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2010年6月28日 (月)

2010 FIFA ワールドカップ決勝トーナメント:ドイツ vs イングランド

4-1というスコアから言えば、ドイツの快勝なのだが、やはりあの一件がそう簡単に割り切れない後味の悪さを残した。

それは前半38分のランパードのゴールを主審が認めず、同点に追いついていたにもかかわらず、最終的にイングランドは1得点で敗退した。

これまでにもサッカーでは誤審が大きな問題になってきた。最近では、ワールドカップ欧州予選でフランスのアンリがハンドのファウルを犯しながらゴールを決め、それがそのまま認められフランスは本大会に出場した。

FIFAもまったく無策だったというわけではない。ボールに ICチップを埋め込んでセンサーでゴールの判定をするといった実験を行っているが、ボールのどこにチップを埋めるか、果たしてセンサーが100kmを超すシュートの速度に対応できるかといった様々な問題が指摘されている。第一、そんな信頼性に疑問がある方法というのは、採用しないという前提での実験としか思えない。

ゴールの判定にはもっと簡易で確かな、誰もが知っている方法がある。ビデオ判定である。

「判定は人間の目で行う」というFIFAの主張にどんな根拠があるのだろう。ワールドカップやチャンピオンズリーグなど世界最高レベルの戦いでは、ほんの数センチの差で勝負が付くことがある。そのきわめて微妙な差異を、あの広いピッチをたった一人の主審でカバーし、その眼だけで判定するというのには無理がある。

「人間の目しか判定手段がなかった時代」なら致し方ない。ビデオはおろか、写真すらなかった時代、馬が全速力で走っている時、4本の脚すべてが地上から離れている瞬間があるかないかという論争があった。しかし、写真が発明されるまで、この論争に決着がつくことはなかった。真実を確認するのに、信頼できるテクノロジーに頼るのは合理的なことである。

現在は、人間の目に比して格段に優れた高性能・高精細のビデオカメラがあり、その場で即座に再生できる。

このドイツ対イングランド戦の後に行われた、アルゼンチン対メキシコ戦でも、テべスがオフラインポジションから決めたゴールが認められるという誤審があった。その判定を下す際、主審が副審のところに行き時間をかけて話し合っていたが、あの時審判の心の中には、ビデオ判定のシステムがあったらなあという思いが浮かんでいたのではないだろうか。

誤審は選手にとっても、観客にとっても、そして当の審判にとっても何ら利益をもたらさない。極東の小さな島国だけで行われている相撲という世界的にはマイナーな競技でも採り入れているビデオ判定、ゴールの判定だけでもよいので、そろそろ地上最大のスポーツであるサッカーにも導入するべき時だろう。

ブラッター会長、ぜひご一考を。

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