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2010年6月29日 (火)

米国連邦最高裁、銃規制に違憲判決

アメリカという国がきわめて保守的な一面を持つということはしばしば指摘されていることだが、今回の米連邦最高裁の判決はその一典型だろう。

「米連邦最高裁は28日、市民の銃所持を禁じたシカゴ市の規制が、国民の武器所有を認めた合衆国憲法修正第2条に違反するとの判断を下し、訴訟を下級審に差し戻した」(読売新聞より)

シカゴが銃規制に厳しいことはトミー・リー・ジョーンズ主演の映画『追跡者』の冒頭にも描かれている。また銃による理不尽な犯罪は、マイケル・ムーア監督の『ボウリング・フォー・コロンバイン』の題材となったコロンバイン高校銃乱射事件や、日本人の服部剛丈君が犠牲になった射殺事件など、アメリカの近代史に点在する汚点になっている。

マイケル・ムーア監督によれば、アメリカ以上に銃器が普及しているカナダで同様の事件が少ないのは、アメリカ人の深層心理にカナダ人にはない「恐怖」があるからだという。それは建国以来、アメリカ先住民を大量虐殺し、アフリカの黒人を奴隷として無理矢理北米大陸に連れてきたことによる、白人市民の心に根付いた、虐待した者たちからの報復に対する恐れだという。それが真実かどうかはにわかに判断できないが、説得力のある説明である。

また全米ライフル協会という強力な銃規制反対勢力や業界団体の活動も、銃規制が遅々として進まない原因とされている。そこへ今回の違憲判決である。憲法が保障する自衛権を銃保持に短絡的に結び付ける論理の背後に、彼らが持つ「恐怖」を感じる。

今回の違憲判決は関与した判事9人中、5人が賛成し、4人が反対したという。

現在、米国最高裁判事は白人男性が5人、黒人男性が1人、白人女性が3人(内1人はヒスパニック系)である。この中で未だに西部開拓時代の恐怖をかかえているのは誰なのだろうかと考えてしまった。

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