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2010年8月 9日 (月)

長崎の平和祈念式典

今日8月9日、長崎で原爆犠牲者を追悼する平和祈念式典が行われた。3日前の広島での式典には参列したアメリカのジョン・V・ルース駐日大使が参列しなかったことに、地元では強い反発の声が起こっているという。

アメリカの意図がどのようなものかはまったく分からないが、広島に行き、長崎には行かない理由が「スケジュールの都合がつかなかった」では誰も納得しないだろう。

戦後65年にしてようやく実現したアメリカ政府代表による原爆関連式典への出席という、本来なら大いに評価されるべき決断も、これでは被爆者の神経を逆なでする結果に終わりかねない。

またパン・ギムン国連事務総長もできれば、長崎の式典に出席してほしかった。パン事務総長は今月5日に、広島に先駆けて長崎を訪れ爆心地公園で献花している。だが式典への出席はなく、6日に広島での式典に参列した後、昨7日には既に離日している。

今回のアメリカ大使や国連事務総長、英仏の代表が広島での式典に初参加した背景には、アメリカのオバマ大統領の「核兵器なき世界を目指す」という昨年4月のプラハにおける宣言がある。これまでアメリカは「原爆投下が戦争の終結に結び付いた」という立場を崩さなかった。

人類史上で2回実行された原爆投下を「正義の行為」とする「戦勝国の論理」をアメリカが堅持する限り核廃絶はあり得かったが、今回広島だけでも駐日大使が式典に参列したのはわずかではあるが、アメリカがその「戦勝国の論理」を修正する方向に動き始めたということだろう。その動きを一過性のものにすることなく、来年もぜひアメリカ、国連、そして全核保有国の代表が参列するようになってほしいものであり、やがては関係国の国家元首が出席する時が来ることを願う。その時には核廃絶も現実性を帯びてくるだろう。

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