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2010年11月24日 (水)

「はやぶさ」Mission Completed

今年(2010年)6月、小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還した。

それから5カ月が経過した今月16日、「はやぶさ」によって回収されたのが小惑星「イトカワ」の物質であったことが確認されたという発表があった。これでようやく、「はやぶさ」のミッションが完了したと言っていいだろう。(動画は大気圏に突入してサンプル回収用カプセルを放出した後、大気との摩擦で分解し燃え上がり、消えていく「はやぶさ」)

次はその1500粒ほどと言われる、回収された「イトカワ」の砂(微粒子)の解析へと主舞台は移って行くことになる。ただし、微粒子のほとんどが10ミクロン(1000分の10ミリメートル)以下と非常に小さいため、分析に必要かつ適切な技術については、これから検討し確立して行くことになるため、結果が出るまでには(1年以上とも言われる)相当の期間が必要になる。

JAXAの発表によると、回収した微粒子がイトカワ起源であると判断した主な理由は次の3つ。

  1. 「はやぶさ」が回収した微粒子は主に「かんらん石」、「輝石」、「斜長石」、「硫化鉄」などであったが、これは隕石の特徴と一致する上、その成分比率が地球上の岩石と異なる。
  2. 「はやぶさ」搭載のリモートセンシング機器で観測した結果から推定される「イトカワ」表面の物質のデータと一致する。
  3. 回収された「はやぶさ」のカプセルから、地球上の一般的火成岩が見つかっておらず、地球起源の物質の混入は考えられない。

途中トラブル続きで、一時は帰還は無理だとも言われた「はやぶさ」だったが、こうして所期の目的を(完全にではないにせよ)達成できたことは、関係者にとっては大きな喜びであり、今後の同様の計画に大きなはずみとなるだろう。

ただ、難癖を付けるわけではないが、こうした科学探査計画というのは本来トラブルなしに円滑に進むのがよいのであって、今回のように問題頻出というのは決して評価できることではない。計画に携わった人たちの懸命の努力で奇跡的に帰還できたわけだが、次に計画されている「はやぶさ2」にはドラマなき飛行を期待したい。

ところで「イトカワ」の方だが、小惑星としてはちょっと毛色が変わっているらしく、表面に滑らかな個所が多く、クレーターがまったくない。どうしてこのような姿になったのか。それを解明することが太陽系誕生の謎を解く手がかりになるわけで、すべて合わせても1gにも満たない回収サンプルに、そのあたりの経緯を雄弁に物語ってほしいものである。

Photo_3

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