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2010年12月26日 (日)

百貨店:絶滅危惧種

昨日(2010年12月25日)午後7時頃だったろうか、用事があって銀座に行った帰りのこと ― 電車に乗るためJR有楽町駅に向かう途中、マリオンの中を通り抜けようとしたところ、人の流れを誘導するためのパーテーションポールが並べられているのに気付いた。それは西武百貨店へと客を誘導するためのものだった。後で知ったのだが、昨日は西武有楽町店の最終営業日だった。

「百貨店」と呼ばれる店が次々と姿を消している。だいぶ以前になるが、横浜伊勢佐木町では、その前の路上でフォークデュオの「ゆず」がライブを行っていたことで知られる松坂屋が閉店し、しばらく放置されていた建物も解体工事が始まっている。

神奈川ではほかにも戸塚と藤沢の駅前にあった丸井が閉店している。横浜駅の近くにあった三越は家電量販店になった。東京でもマリオンとは線路を挟んだ反対側の有楽町そごうや、池袋駅前の三越が家電量販店になった。

百貨店についてよく言われるのは、「なんでもあるが、欲しいモノだけはない」。

モノが豊富に出回り、いわゆる「必需品」に対する需要がほぼ完全に満たされた今、人は「付加価値」を求める。しかもそうした付加価値は実に多種多彩にわたる。たとえば、冷蔵庫は白と決まっていたのが、今では様々なカラーを用意しておかなければ売れない。

如何に大型の店舗でもそうした「多様性」に1店で対応することなど不可能である。加えて、ネット通販など、これまでになかったライバルの出現もある。同じ品物が20~30%も安く売られては、さしもの「包み紙の御威光」もかすんでしまうというものである。

個人的レベルで考えてもデパートで買い物をしたのは今年は2回だけである。1回はデパートでしか買えない資生堂の男性用ローションであり、もう1回はお歳暮。私自身はどこでもよいのだけど、贈る相手の一人である叔母が老舗デパートから届くお歳暮をありがたがってくれる人なので(お礼の電話でそう言われた)、毎年決まったデパートから贈っている。どうせ贈るなら、相手が喜んでくれる方がよいからだ。

私の年代で既に老舗デパートの包み紙という価値観は薄れており、これが子どもたちの世代になれば、そんなものはまったく意に介さないだろう。だとすると、デパートといえど小売店の一形態に過ぎず、いきおい価格競争と無縁ではいられなくなる。

そういえば昔、会社勤めをしていた頃、取引先に贈るお歳暮を日本橋三越に買いに行った際、こちらが若造であったということも関係していたのか、「売ってあげよう」、「うちの包み紙がほしいんだろ」的な、少々こちらを見下したような視線を店員に感じたことがあった。

今はお歳暮売り場でそんな店員に遭遇することはない。ただ、紳士服や靴の売り場にいる年配の女性店員に、たまに老舗を鼻にかけているような雰囲気を感じることはある。ローションとお歳暮以外の買い物をデパートでしないのはそのせいだろうか…。

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コメント

今年の初め、東京で15年来の友だちと会いました。彼女も私もマリオンが開店した当時面識はありませんでしたが、東京で暮らしていました。マリオンが閉店になるというので懐かしくて行ってみましたが、ガランとしていて閉店発表に納得してしまいました。ちょっと離れたマルイのビルだったかしら、すごい人で活気に満ちていました。
 そうですね、年の行った方はまだデパートの包み紙やブランドを喜ばれるようです。メーカーさんもデパート向け、スーパー向け、小売店向けで卸す商品が違っていましたが、今はどうなのでしょうね。化粧品もデパートにしかコーナーを設けない販売形態をとったメーカーがありましたが、カナダでは2,3年前からドラッグストアーで見られるようになりました。時代は変化していますね。
 「デパートの店員」に憧れた友だちが、会社を辞めて実行に移したのは20数年前です。それからすぐ田舎に連れ戻されましたが、本人はその短期間の経験に満足していました。ただデパート正社員、派遣、メーカーの社員と立場の違う人が働いていて、人間関係は大変だったようです。

投稿: pompon | 2010年12月27日 (月) 00時00分

たしかにデパートの店員さんって、エラそうでした。私が銀座にいちばん足繁く通ったのは、結婚準備をしていた頃なので、世の中はまだバブルの中にありました。有楽町マリオンも開業から数年しか経っていない頃で、まあその当時からデパートで買い物などめったにしたことはありませんでしたが、紳士服売り場では、ずいぶん軽くあしらわれました。

もともとその程度の付き合いなので、百貨店の衰退を嘆く気持ちはありませんし、Jack さんの分析のとおり、百貨店が絶滅の道をたどるのは必然と思います。とは言いながら、私もまだ、「デパートの食堂でお食事、というのがとびっきりの贅沢だった」世代ですから、一抹の寂しさを感じてはいるようです。

投稿: baldhatter | 2010年12月27日 (月) 22時14分

> デパートの食堂でお食事、というのがとびっきりの贅沢

あ、そうですね。「赤いご飯に日の丸の旗」には憧れました。
でも東京のハイカラなデパートでは見たことないような気がします。

デパートの食堂。サザエさんにもそういう風景がありました。

投稿: pompon | 2010年12月30日 (木) 05時25分

つい先日、デパート2軒をめぐりました。その時気付いたこと ―
デパートが「エラそう」だった時代を知っている女性店員さんて
今では40~50代なんですね。よって、××的にも立派な方々
が多くて、よけいこっちは気圧されてしまうということがあるな
と感じました。
靴売り場で315円の靴ヒモを買いましたが、応対してくれた
20代の男性店員は気持ちがよいほど丁寧でしたが、あの
金額の買い物、ベテラン女性店員だったら果たして買ったか
どうか^^;

投稿: Jack | 2010年12月31日 (金) 01時34分

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