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2011年3月 3日 (木)

将棋:第69期A級成績順位表 【9回戦】

1年間にわたって繰り広げられてきた名人位への挑戦権をかけた戦いも昨日(2011年3月2日)その最終戦を迎えた。

羽生善治名人への挑戦権を獲得したのは森内俊之九段。またB級1組に降級となったのは木村一基八段と藤井猛九段の2人だった。

    【勝】        【負】      (終了時刻)
△三浦弘行八段-▲木村一基八段  23時48分
△郷田真隆九段-▲谷川浩司九段  23時58分
▲高橋道雄九段-△藤井  猛九段  0時18分
▲丸山忠久九段-△渡辺  明竜王  0時49分
▲森内俊之九段-△久保利明二冠  1時40分

第69期(2010年4月~2011年3月)将棋A級【最終】成績順位(前回の順位

成績
順位
氏名/段位A級
順位
成績前回
順位
順位
変動
備 考
1 森内俊之九段 3位 7勝2敗 1 -  羽生名人に挑戦  
2 渡辺  明竜王 9位 6勝3敗 2  
3 高橋道雄九段 2位 5勝4敗 3
4 郷田真隆九段 7位 5勝4敗 5  
5 三浦弘行八段 1位 4勝5敗 7  
6 丸山忠久九段 4位 4勝5敗 8  
7 谷川浩司九段 6位 4勝5敗 4  
8 久保利明二冠 10位 4勝5敗 6  
9 木村一基八段 5位 3勝6敗 9 -  降級  
10 藤井 猛 九段 8位 3勝6敗 10 -  降級  

5局の中で最初に終わったのが▲木村-△三浦戦。下図は後手の三浦が6四に桂を打って、飛車の利きを止めつつ7六の銀に当たりをつけたところ。ここでは既に後手優勢だが、ここから三浦が見事に寄せきる。

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図から、▲7五銀△7七歩▲同金△7六歩▲7八金△5六桂▲同歩△同角まで(下図)。

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飛車金の両取りで▲4七角としても6五の飛車を取られ、6九に打たれればしのぐことはできない。ここで木村が投了。

一方、最後まで残ったのが▲森内-△久保戦で総手数175手。途中、テレビ解説の島朗九段、佐藤康光九段がともに「投げてもおかしくない」といった意味合いの発言をした局面から久保が二枚腰の粘りを発揮。一時は解説の両者が驚きの声を上げる場面もあった。

下図は138手目△8七金打としたところ。

01_3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▲同玉の一手に△6七飛成が気持ちの良い手で、先手玉があやしい雰囲気になってきた。後に島は「この将棋、森内さんだから勝ち切れた」といった感想を述べたが、確かに勝ったと思った将棋で、一気に差を詰められるとその距離感に錯覚を生じ、焦りを覚えるものだが、森内はひるまなかった。

確実に応対し、逆転を許すことなく、ついに169手目▲7一銀打で久保玉に必死をかけた(下図)。

02_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久保が最後の攻勢に出る。図から△8九飛▲8八銀△7六金▲9八玉△8八飛成▲同玉までで森内の勝ち。

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森内の名人戦七番勝負登場は3年ぶり。これまでに羽生とは名人戦七番勝負を5回戦っており結果は羽生3勝、森内2勝。名人戦での通算勝ち星は羽生17勝、森内13勝という記録が残っている。今回の対戦で6回目となるが、これはかつての中原誠-米長邦雄の6回とタイ記録になる。羽生-渡辺の名人戦を待望する声が少なからずあったようだが、この二人ががっぷりと組み合った戦いというのも久しぶりに見てみたい。4月の開幕が楽しみである。

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