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2011年3月27日 (日)

津波を越える巡視船

巡視船が海上で津波に遭遇し、それを乗り越える映像を海上保安庁が公開した。洋上の津波の映像というのは珍しい。

船長(航海長へ指示を出す声)、航海長(船長の指示を受けて船速を命じる声)、レーダー係(津波までの距離を報告する声)など、ブリッジでの緊迫したやり取りがうかがえる。

撮影位置は福島県相馬市沖約5kmで、日時は(2011年)3月11日午後3時47分~57分(地震発生後約1時間1分~1時間11分)。クルーの言葉から水深は38m前後で、船速は11ノット(時速約20km)と思われる。

映像の中で発せられる言葉の意味は次の通り。

●3.5マイル:ここで使われている単位は「海里」(=Nautical Mile)で、通常我々が使うキロメートルに換算すると1海里は1.852kmなので、津波までの距離は約6.5kmということになる。

●両舷前進12度(じゅうふたど):「両舷前進」とは船の左右にある2つのスクリューを両方ともに「前進」方向に回せということで、「12度」とはそのスクリューの羽根の角度(翼角)を差すものと思われる。翼角が大きいほど船速は増す。

●等深線:地図上で、同じ水深の地点を結んだ線。同じ標高の地点を結んだのが等高線。

●5ケーブル:「ケーブル」は海里の10分の1(約185m)。なので、5ケーブルは約900m。

ビデオ再生タイマーの表示時間1分12秒でレーダー係が「津波まで3.5マイル」と報告してから、3分18秒後に津波が到着していることから単純計算すると、6.5km×(3600÷198)=118.18となり、時速120km近いことが分かる。

船長が「もっと沖に行こう」と言っているのは、津波は水深が浅くなるほど高くなるためで、沖に出て水深が深くなれば波高が下がり船が転覆する可能性が低くなるためだ。排水量1000トン、全長78メートルの船がまるでボートのように思えるほど巨大な波であったことが分かる。

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