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2011年3月14日 (月)

拡大する一方の被害

800px2011_tsunami_wave_height東北・関東地方を襲った地震の被害は日を追うごとに拡大している。(画像は太平洋上で記録された津波の高さを示したCG画像:米国海洋大気局作成)

まず地震の大きさを示すマグニチュードがこれまでのMw8.8から9.0に変更された。マグニチュードは0.1増えるごとに約√2倍になる。単純に計算してエネルギーがこれまで言われていた量の2倍だったということになる。1923年の関東大震災がMw7.9、1995年の阪神淡路大震災がMw6.9だったというからそれぞれ約45倍と約1450倍のエネルギーだったわけだ。

また死者数も日一日と増え続け、今日の段階では2000人を超えた。安否が分からない人も1万2000人以上と言われている。

そんな中、東京電力の福島第一原子力発電所では、昨日の1号機に続き3号機でも水素爆発が発生。建屋がほぼ全壊した。さらに2号機でも炉心の露出が起きた可能性があり、海水の注入を続けていたところ、午後8時過ぎになってようやく水位計が、炉内に海水が入ったことを示したという。

情報があまりに少なくて、いったいどうなっているのか判然としない部分もあるが、1号機、2号機、3号機はいずれも炉内への海水注入によって炉心の冷却が行われているということのようだ。つまりは、原子炉としてはこの後使用することができなくなった。

東京電力の発電所はほかにも相当数の火力発電所と変電所が被害を受けており、これから当分の間は計画停電が続くことになる。

こんな時、本来であれば他の電力会社から電力を融通してもらうのだが(日本には10の電力会社がある)、最も近くにあって頼るべき相手の東北電力がさらに深刻な被害を受けていることから頼れず、北海道電力は距離的な問題がある。ではほかの電力会社に依頼すればよいかというと、これが明治時代に東西で購入した発電機がドイツ製(関東)とアメリカ製(関西)であったことが災いして周波数が異なるため、東京電力は北海道電力と東北電力以外からは簡単に電力を融通してもらえない。

また現在の送電グリッドというのはどうやら地域単位で送電をコントロールしているようで、単純に鉄道会社だけは停電の対象から除外するといった措置が取れないようだ。おそらくは送電線という物理的なレベルでの対応が為されていないのだろう。物理的インフラが整っていれば、おそらくコンピューターを使って選別的に送電することはできない話ではないと思う。上記の原子力発電所の地震および津波対策同様、今後の課題と言えるだろう。

M9.0の超巨大地震発生から80時間が経過しようとしている。おそらく明日からは「遺体発見・収容」の報が増えてくるだろう。ニュースを見るのが辛くなる。

【修正2011.3.20】
今回気象庁が発表した東北関東大震災のマグニチュードは従来の「気象庁マグニチュード」(Mj)ではなく、国際的に広く使われている「モーメントマグニチュード」(Mw)でした。関東大震災修正しました。

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