« 犠牲者8000人以上に | トップページ | 原発事故の分かりやすい解説記事 »

2011年3月22日 (火)

ベクレルとシーベルト

私がこのブログを書いている目的の一つに、自分が学習したことを備忘のために記すということがある。このところ、東電福島第1原発事故の報道に接して、自分があまりに無知であることを痛感し、原子力発電や事故に関することを調べ、その結果(の一部)をこうしてエントリーにしている次第である。

放射線は人間の五感を総動員しても感知できないという特徴があり、それでいて死に至るほどの被害を引き起こす点が恐れられる理由であるが、もうひとつ分かり難いということも恐怖を増幅すると先日のブログで書いた。

そこで今日はこのところマスメディアで取り上げられる頻度が急激に増えてきた「ベクレル」と「シーベルト」という放射能・放射線の単位を取り上げてみる。

その前に、「放射能」と「放射線」の違いを簡単に説明すると、「放射能とは放射線を発する能力」であり、「放射線とは放射性物質の原子核崩壊に伴って放出される粒子線または電磁波」のことである。これは熱源と熱の違いに置き換えることができる。

Photo_2ハロゲンヒーターを想像してほしい。ハロゲンヒーターに電気を通すと明るく光り出し、手をかざすと手の平が暖かく感じられる。(電気が通った状態の)ハロゲンヒーターが「放射性物質」であり、それが発する光が「放射能」であり、手の平で感じる暖かさが「放射線」であると言うことができる(ハロゲンヒーターの場合、その暖房効果は3種類ある熱の伝わり方のうち主に「放射」によっている)。

「ベクレル」はその放射能を表す単位であり、1ベクレルとは1秒間に原子核1個が崩壊して発する放射能を意味する。この定義から推測できるように、ベクレルは一般に値が大きくなる傾向がある。

一方、「シーベルト」は放射線量(暖かさ)を示す単位である。こちらは逆に「ミリ(1000分の1)」や「マイクロ(100万分の1)」という小さな単位を使用する。

昨日報道された「1kgのほうれん草から1万5000ベクレルの放射性ヨウ素が検出された」というニュースは数字の大きさで少々衝撃ではあったが、上述のようにベクレルは値が大きくなる傾向があり、それだけでは人体にどの程度の影響をもたらすものなのかは理解しにくい。そこで調べてみたところ、人体に影響が出るとされる「年間100ミリシーベルト」は、このほうれん草の場合300kgでほぼその線量に相当するということのようだ。ということは、1ベクレルは0.022マイクロシーベルトに相当することになる。

また「シーベルト」と「毎時シーベルト(シーベルト/時)」の違いだが、これはまさに距離と速度の関係にあたる。10キロメートル/時で1時間走れば10キロメートル移動することになるように、1ミリシーベルト/時の放射線を1時間浴びれば1ミリシーベルトを被曝することになる。

因みにほうれん草などの野菜類はよく水洗いすれば放射性物質を10分の1程度までには減らすことができるとのことである。したがって、問題のほうれん草のおひたしを100グラム食べた場合の被曝量は約3マイクロシーベルトとなる。これをどう解釈するか(食べるか食べないか)は個人の判断に委ねられることになる。

|

« 犠牲者8000人以上に | トップページ | 原発事故の分かりやすい解説記事 »

その他」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/220529/51192938

この記事へのトラックバック一覧です: ベクレルとシーベルト:

« 犠牲者8000人以上に | トップページ | 原発事故の分かりやすい解説記事 »