« クウェート、原油450億円分を無償供与 | トップページ | ご挨拶、身辺のこと、そしてこの先は… »

2011年4月25日 (月)

ダモクレスの剣

2011年3月11日の大地震から早くも1カ月半以上が経過した。被災地ではようやく仮設住宅の建設が本格化しようというところで、行方不明者の捜索は思うにまかせず、未だに1万人以上の安否が分からない。

そして福島第一原発の事故もまた、収束の見通しが立っていない。

先日、東電が事故収束の工程表を発表し、今後6カ月~9カ月で冷温停止が可能な状態に持って行く予定であることを明らかにしたが、はたして思惑通りに行くか、いや、是非ともそうしてほしいものである。

一説には、福島第一原発の1号機については、もしそれが起これば膨大な量の放射性物質が広い範囲に(場合によっては世界中に)ばらまかれるおそれのある水蒸気爆発の可能性が残っているという。また、放射性物質を作り出す「再臨界」も一部では起こっているのではないかと言われてもいる。まさに今日本の頭上には「ダモクレスの剣」が吊り下げられている。

Photo

なに、人間なんて生まれた時からダモクレスの剣の下で生きてきたようなもんだから、今さら驚くにはあたらないという意見もあろうが、今回の原発事故がもたらした剣はとびっきりの切れ味の良さと大きさを誇る。特段に危険な人生をおくってきた人は別にして、現代の日本で暮らしている人の大半にとってはかつてない規模と長い期間に及ぶ危険であり、目をつぶっていればその存在を無視することができるといった程度の危機ではない。

そして実は、「ダモクレスの剣」は福島だけに限らず、日本全国で50以上に上っている。その50本を超える剣は我々の心の中にまで「原発の是非の判断」という剣を否応なく持ち込んでくる。

原発なしでは日本は電力不足に陥り、国民生活に支障をきたすことはもちろん、日本経済に深刻な打撃をもたらし、国際競争力を失い、やがてこの国は極東の貧しい島国という明治以前の姿に戻ってしまうという予測は実現してほしくはないが、さりとて一時は1000万KW以上も不足するとされていた東電の給電量がここにきて夏のピーク需要には足りないものの、5200万KWまでは対応可能だという公表があった。足りない分は我々の節電努力で補うしかないが、どうにかカバーできるだろう。また、ここにきてにわかに脚光をあびている「ガスタービン発電」という選択肢も有望ではないかと言われ始めた。

本当に原発は必要なのか……心の中に吊り下げられたこの重い疑問に向き合うことは我々の責務だ。

|

« クウェート、原油450億円分を無償供与 | トップページ | ご挨拶、身辺のこと、そしてこの先は… »

その他」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/220529/51495601

この記事へのトラックバック一覧です: ダモクレスの剣:

« クウェート、原油450億円分を無償供与 | トップページ | ご挨拶、身辺のこと、そしてこの先は… »